人が慌ててると冷静になれる

今日は大変だった
いや、私はさして大変じゃなかったんだが
一緒にいた子が大変だった
大惨事だった
　　　

夜、閉店まで二時間も切った頃に
提出しなければ行けない書類があることに気が付いて
まぁ、ヒマだったので一緒にいた子にちょっと断って
事務所で書類を書いていたら
応援要請のブザーが鳴って
お客が来たのかと思って出ていったら
その子がドリンクの機械の前でものすごく慌てていて
何事かと側に寄ったら

ドリンクの機械からメロンソーダのシロップが
止めどなく流れ出てた

あくまでシロップだけなので
ただの甘い緑の液体が
どんどん流れ出ている

どうやっても止まらないと言われ
さっと調べても原因がわからないので

とりあえず繋がっている原液の缶から管を引っこ抜く
という力技で無理やり止めた

あとは原因も取り除いて点検して機械は問題無かったんだけど
機械のすぐ下にある氷の保存場所に大量のシロップが流れ込んで
中の氷を全てかき出して大掃除に発展した



そしてその子のトラブルはそれにとどまらず
夕方に私が接客を終えて横を見たら
その子がすっごい何かを訴えていって
何かと聞いたら

黒光りするヤツがいたと言う

私は接客中で呼べないし
私が振り向いた時にはもう壁の隙間に入っていたと言う
飲食店は例え何度業者を入れようと必ずでるものなので
仕方ないコトなのだが
どうも私が見ていない所でその子は遭遇するらしく
夜にちょうどその子が氷の保存庫掃除で手袋をしていたので
ついでにトイレ掃除をお願いしたら

再びトイレに出現

本来ならトイレ掃除は私がするはずだったので
もはや神懸かっている
しかも踏んだらしい

「私、とどめさしてきますっ（泣）」

と言ってその子がほうきとちり取りを持って再びトイレに入ったあと

どたん！ばたた!!ばたん！
瀕死のヤツを相手に彼女は一体何をしていたのか？


その後やりましたと報告に来た


ドリンクをやらかしてしまったので自分で氷を片付けますと
そのまま店の片付けを最後まで手伝ってくれたので
帰りに肉まんをおごってあげました

正直私はいつも通りの業務しかしなかったので
ほほんと過ごしていた